未払いの残業代があるという場合は、当然ながら会社に対して請求することができます。ただし、そのためには実際にどれだけの時間残業をしていたのかということを立証しなければなりません。そのための方法はいくつか考えられます。一つには、タイムカードなど会社として記録されるツールです。
これは証拠としては有力なのですが、そもそも残業代の未払いを起こしているような会社はタイムカード制がまともに機能していないことも多いですから、あまり当てにはできません。カードに打刻だけして実際にはその後にも残業するのが常態化しているような会社もあるからです。ですので、自衛手段を講じなければならないことが多いでしょう。最近では電子メールを仕事に用いている会社も多いでしょうが、電子メールの送信記録は有力な証拠になり得ます。
その時刻までは会社に残って仕事をしていたという証拠になるからです。このような客観的な記録が望ましいですが、別に自分で手書きしたメモであっても証拠としては十分に認められる場合もあります。ただ、手書きのメモをもとに未払い残業代を請求するようなことを考えているのであれば、まず毎日きちんと記録すること、ボールペンのような消えないもので記載すること、むやみに消したり書き直したりしないことが重要です。もちろん、虚偽の記載をするなどはもっての他で、そういう疑わしい事例が見つかれば、手書きで自由に書けるものである以上、全体が疑われることにもなってしまいます。
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